今回の半沢直樹2では証券会社が舞台となります。
その中で東京スパイラルと電脳雑伎集団という2社での敵対的買収に関するストーリーが展開されます。
今回はこの電脳雑伎集団が楽天ではないか?と思いましたので、楽天と電脳雑伎集団について比較してみたいと思います。
電脳雑伎集団について
電脳雑伎集団はもと総合商社に勤めていた平山一正が一代で築き上げたIT企業になります。
名前の由来は中国雑技団のアクロバティックな演技の様にIT分野で超絶技巧を使う集団になろうという思いから名付けました。
創業からわずか5年で新興市場に上場し、莫大な創業者利益を得て、一躍企業家として名が知られるようになりました。
社長の平山一正と副社長で妻の平山美幸に関しては別記事として書かせていただいております。

敵対的買収
今回電脳雑伎集団は敵対的買収を瀬名洋介率いる東京スパイラルに仕掛ける事になります。
敵対的買収とは買収する対象の取締役会で同意が得られていない買収の事をいいます。
敵対的買収といえば2005年に起きたライブドアとニッポン放送の争いや楽天と東京放送の争い。
また村上ファンドと阪神電気鉄道などが有名ですね。
いずれも楽天やライブドアなどの東証マザーズやJASDAQなどの新興市場での取引が活発だったころに起きております。
日本で成功例は少ない
元々日本では株式持ち合いという企業同士で相互に株を持ち合うという慣習があるため、成立することはまれです。
成立したものの代表例として2007年のノンバンクのケン・エンタープライズと中古車の買い取り販売のソリッドグループホールディングスが日本の国内上場企業では初の敵対的買収の成功例となります。
楽天について
ここでは楽天についての名前の由来や沿革について調べてみたいと思います。
楽天の名前の由来
楽天は元々「株式会社エム・ディー・エム」という社名で、ECショッピングモールの楽天市場のサービスを中心とした会社でした。
しかし、自由に様々な商品の取引やサービスが行われる「楽市楽座」と明るく前向きな事を意味する「楽天」のイメージから楽天株式会社に社名を変更いたしました。
楽天の沿革
楽天は1997年の2月7日に株式会社エム・ディー・エムとして設立されました。
そして、5月1日にECショッピングモールである楽天市場を開設いたします。
その後は様々な企業の買収を進めていき、現在ではEC事業はショッピングモールの「楽天市場」の他に旅行サイト「楽天トラベル」やポータルサイトの「インフォシークの運営なども行っております。
またその他にもクレジットカード事業や銀行、証券、保険、信託、電子マネーなどの金融業。
そして、ヴィッセル神戸や東北楽天ゴールデンイーグルス、台湾楽天モンキーズといったプロスポーツ事業なども行っております。
最近話題となっておりますのは、楽天モバイルでの通信事業ですね。
電脳雑伎集団と楽天との元ネタなのかの比較
名前の由来から比較していきたいと思います。
電脳雑伎集団は中国雑技団からで楽天は戦国時代の楽市楽座からと由来は違いますが、何かに由来していて、社名が漢字なのも似てますね。
社長について電脳雑伎集団の社長の平山一正氏は元商社マンから脱皿したとのことですが、三木谷浩史氏は旧日本興業銀行出身です。
奥さんが副社長をしているのは楽天も最近まで同じでしたね。
脱サラして起業したという部分は似ていますね。
電脳雑伎集団は技術重視のIT企業といった書かれ方ですが、楽天は立ち上がりはショッピングモール事業になります。
電脳雑伎集団は創業5年で上場しておりますが、らくてんは1997年創業で2000年にジャスダックに上場とわずか3年での上場となります。
敵対的買収については楽天は東京放送に対して行っております。今回は堀江貴文が居た頃の旧ライブドアがモデルではないかとも思われる東京スパイラルに仕掛けます。
という事で、個々変えておりますが、比較しますと楽天がモデルといっていいのではないでしょうか?大枠が同じで、細かいエピソードが違っているといった感じですね。
粉飾決算事件の元ネタはインデックス
電脳雑伎集団の粉飾決算事件のモデルはインデックスです。
インデックスはかつて日商岩井を退社した落合正美が会長と落合善美が社長を務めていたゲーム制作を中心としたIT企業でした。
時はiモードなどの携帯電話のコンテンツ産業が隆盛の時代に「恋愛の神様」という占いコンテンツをヒットさせたことにより、急成長を遂げます。
同社は2001年委ジャスダック上場をして、2002年12月に妻の善美が上場企業の中で最年少女性社長に就任いたしました。
ライブドアのニッポン放送や楽天のTBSなどの敵対的な買収をしり目にこのような敵対的な買収を行わず「大人な企業」として評価されておりました。
この辺りは電脳雑伎集団とは違いますね。
積極的M&Aを繰り返し急成長を続けておりましたインデックスですが、2006年から急激に業績を落とします。
そして、2012年に取引実態がないのに商品売買があるように見せかける架空売買で利益を水増しして、粉飾決算を行ったとして金融商品取引法違反の疑いで逮捕されました。
ちなみにですが、ロスジェネの逆襲は2010年8月から連載されております。
つまりインデックスの落合正美が会長と落合善美が逮捕される前にこのインデックスがモデルと思われる粉飾決算事件について連載されていたため、作者の池井戸潤さんが事前に情報をつかんでいたのではないかと話題になりました。
最後に
という事で、今回は半沢直樹2に登場いたします「電脳雑伎集団」のモデルは「楽天」や「インデックス」なのか?に注目して調べてみました。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。